外壁塗装をする前に知っておきたい塗料の基本知識

外壁塗装をする前に知っておきたい塗料の基本知識

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溶剤型塗料について

塗料は、多成分の混合系です。

 

そして、液中で各成分が均一に分布するように設計されています。

 

塗料を製造するときには、特に顔料分散と調色に注意が必要です。

 

なぜなら、顔料の種類によって、分散の容易さが異なるからです。

 

無機顔料は表面の極性が高く、
有機溶剤には濡れやすい性質を持っているのが一般的ですが、
有機顔料はかならずしも濡れやすいというわけではありません。

 

また、粉末状の顔料は、一般的に凝集しているので、
機械的な力をかけて分散し、分散した顔料が再凝集しないように
安定化させることが必要です。

 

樹脂や顔料分散剤は、
顔料表面に吸着し、顔料の分散状態を安定化する働きがあります。

 

顔料分散機には、ボールミル、サンドグラスインダー、
アイトライター、横型分散機など様々な方式があります。

 

顔料分散

 

顔料分散のときには、
分散メディアと呼ばれるガラスビーズやジルコニアビーズ、
セラミックボールなどに回転や剪断力を加え、
その力によって分散しますが、
顔料分散が不十分な状態だと、塗膜表面がざらついたり、
光沢不良が生じ、塗膜性能が低下してしまったりします。

 

製造するときは、つぶゲージと呼ばれる
連続して深さの異なる溝をもつゲージに塗料を見たし、
ナイフブレードでかきとってつぶが洗われる深さで判定をします。

 

ミルベース

 

顔料分散を行うとき、
全配合を混合し、分散させるのでは生産効率がとても悪いです。

 

そのため、一部の樹脂や溶剤を用いて
顔料分散体を製造し、後で残りの成分を加えます。

 

この分散体を「ミルベース」といいます。

 

調色

 

塗料をつくるときは、調色もとても大切な工程になります。

 

塗料は、色々な色の着色顔料のミルベースを混合し、
目的とする色の調色します。

 

色は製品のデザイン上、厳密に規定されていますから、
色差計や目視判定によって一定の範囲内に管理されています。

 

出荷

 

出来上がった塗料は、濾過され、規格試験を行い、
性状や性能を確認した後、缶詰し、出荷します。

 

<粉体塗料>

 

溶剤型塗料と粉体塗料は、製造工程が異なります。

 

粉体塗料は、固体の樹脂、硬化剤、顔料などを
混練し、粉砕して作ります。

 

予備混合

 

粉体塗料は、まず、各原料を攪拌容器の底についた
強力な攪拌ブレードのある高速回転混合機で予備混合します。

 

一部に液体原料を用いるときは、
一般的には、あらかじめ樹脂の一部と溶融混合し、
粉砕したものを使用します。

 

溶融混練

 

予備混合したものを、エクストルーダーという装置で
溶融混練します。

 

このエクストルーダーの装置は、
樹脂の融点以上であり、かつ硬化反応が起こらない
110度程度に設定されています。

 

そして、粉体原料をスクリューで押し出し、
出口付近でかかる圧力によって顔料などを
均一に分散します。

 

溶剤型塗料と比べ、顔料分散が難しく、
分散の良否が塗膜の性能(色や光沢、外観性、耐候性)に
大きく影響するので、とても重要な工程になります。

 

また、粉体塗料は、後から色をあわせることができません。

 

あらかじめ予備試験で決めた着色顔料の比率で
軽量調色していきます。

 

粉砕

 

エクストルーダーで溶融された分散物は、
つきたてのお餅のような状態になっています。

 

この分散物を、冷却ロールで薄く伸ばし、冷却ベルトコンベアで冷却し、
粗いペレット状に粉砕します。

 

さらにこのペレットをハンマーミルのような機械粉砕にかけられ、
微粉砕されます。

 

粉体塗料の粒度分布は、粉砕条件によって異なります。

 

粉体塗料の粒度が大きければ塗膜の外観性が劣り、
オレンジピールという蜜柑肌のような表面の凹凸ができてしまいます。

 

また、小さすぎれば粉体塗料の流動性が低下します。

 

出荷

 

粉砕された粉体塗料は、サイクロンやバッグフィルターで捕集され、
振動ふるいや気流分級機などによって大粒子を取除き、
製品となって出荷されます。